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>>魚介類中の水銀含有量問題


厚生労働省は、2003年6月3日「水銀を含有する魚介類等の摂食に関する注意事項」(厚生労働省ウェブ参照) において 、魚に含まれる微量の水銀が胎児に悪影響を及ぼす可能性があるとして、キンメダイ、サメ、メカジキ、クジラ類について妊婦を対象とした摂食の注意を呼びかけました。

この「注意事項」は、平成13,14年度に実施された約300種、約2600検体の魚介類に含まれる水銀の含有量調査の結果と、わが国における魚介類の摂取状況等をふまえて検討されたものです。 今回指定された魚種等を除き、現段階では水銀による健康への悪影響が一般に懸念されるようなデータはないこと、さらに、魚介類等の摂取は一般に人の健康に有益であり、この注意事項が魚介類の摂取の減少につながらないよう正確に理解されることを期待したいとされています。

また、このことにより厚生労働省は2004年から5年かけて全国の約1万5千人の食行動を分析し、これらの物質の摂取量を推測する初の調査を実施することを決めました。調査内容としては、調査対象者から連続3日分の食事を聞き取り、食品ごとの摂取頻度を調べる計画。従来の国民栄養調査は1日だけの食事データで、摂取頻度は不明でした。厚生省は調査結果をデータベース化して地域、年代、性別などの属性ごとの「食」の傾向を把握し、今後の食品リスク管理の基礎データとして活用する方針のようです。調査対象は水銀、砒素、カドミウム、スズの4元素です。厚生省から健康に懸念は無いと発表されていますが、魚介類に有害金属が蓄積されていたのは事実です。それを、私たちは、知らぬ間に摂取していました。未来の子供たちの食生活や、自分達の老後の事を考えると、不安要素のひとつであることは確かです。

しかし不安だからと言って、無理に魚介類を摂取しないとなると、魚介類から摂取できる栄養素が不足がちになります。そこで、必要な栄養素を取り入れ(魚介類を普通に摂取すること)、有害金属を排出しやすい、食材などをで調理することも有効な手段です。ただし、残念ながらそういった調理方法が世の中にでません。弊社のホームページでは、少しではありますが、有害金属を摂取しにくい調理メニューをアップしています。ぜひ活用してみてください。その他の有害金属排出手段として、解毒サプリメントも販売されているようです。

また、どの程度、自分自身に有害金属が蓄積されていいるか、調べる手段として、弊社の毛髪分析を利用することも方法のひとつです。
弊社の毛髪診断を定期的に受けられて、自身の有害金属量の変化や必須ミネラル量を知ることにより、必要なサプリメントの選択に利用してはいかがでしょう。

 

>>ビタミンと亜鉛の補給で黄斑変性の失明予防

〔ニューヨーク〕 ジョンズホプキンス大学ウィルマー眼研究所のNeil M. Bressler博士とジョンズホプキンス大学(ともにメリーランド州ボルティモア)眼科のJames P. Gills教授は、新しい政府管掌試験の一部に参加し「加齢黄斑変性(AMD)のリスクのある米国人が抗酸化ビタミンと亜鉛のサプリメントを連日服用したとすると、今後 5 年間に30万人以上がAMDに関連する失明を回避できる」との結果を発表しました。

▼進行性黄斑変性を予防
 
国内加齢関連眼疾患試験(AREDS)の公衆衛生関連部分についての報告は、米国立眼研究所(NEI)の支援により 2 年前に発表されたもので、AR EDSに参加したジョンズホプキンス大学の眼科医およびその他の科学者による研究チームにより、米国では55歳以上の中高年で中心視力を低下させる進行性のAMD発症リスクがあるものの、連日のビタミン剤服用により効果が得られると思われる人々が約800万人存在すると推定されています。これには、片眼または両眼の中期AMD発症者または、片眼の進行性AMD発症者が含まれています。AMDは、先進国では失明の主因となっています。
 
異なる段階のAMDに罹患した年齢55〜80歳の成人4,757例が対象となった本来のAREDSからは、末期AMDで両眼失明のリスクの高い例では、食事によりビタミンC、Eおよびβカロチンに加えて亜鉛を補給することにより、AMPの進行リスクが約25%低下したことが示されました。連日の補給により、失明のリスクも約19%低下しあmした。これとは対照的に、白内障の発症やAMDに罹患していない人、または早期AMDではこうした補給に予防効果は見られませんでした。

▼定期的な眼底検査を
 
Bressler博士とGills教授は「リスクを低減するための治療を行わなかった場合には、1,300万人の成人が進行性のAMDを発症すると思われます。問題は、中期AMDに罹患している人の多くでは症状が認められないことから、リスクのある人々をどのようにして識別するかですが、眼科医による定期的な眼底検査を実施することで、中期段階の人々を識別することが可能であった」と述べています。
 
同博士らは治療を行わなかった場合、一眼が中期AMDに罹患した患者では 5 年以内に進行性AMDに罹患する率が6.3%になると推定しています。さらに、治療を行わなかった場合、両眼が中期AMDに罹患した患者の26.4%、一眼が進行性AMDに罹患した患者の43%が、5 年以内に進行性AMDを発症すると推定しています。
 
今回のサプリメントには、ビタミンCが500mg、ビタミンEが400mg、βカロチンが15mg、亜鉛が酸化亜鉛として80mg、銅が酸化第 2 銅として 2 mg含まれています。

 

>>鉄補充は乳児の発達・行動に有益


▼社会・身体環境により好ましい反応示す


〔ニューヨーク〕 ミシガン大学(ミシガン州アナーバー)ヒト成長・発達センター小児科学および伝染性疾患のBetsy Lozoff教授らは、「健康な正期産乳児は生後 1 年間の鉄補充から発達・行動上の利益を得る」とする研究結果をPediatrics(2003; 112: 846-854)に発表しました。

それによると、1 歳の時点で、鉄補充群は貧血が少なく、社会・身体環境に対してより好ましい反応を示すが、鉄非補充群は情報処理の速度がより遅く、人との相互作用的な関係に問題を起こしやすかったとの報告がされています。

▼既存の知見と一致
 
Lozoff教授らは「観察された差違は、鉄欠乏が発達途上の脳に及ぼす影響に関する既存の知見と一致するようだ」と述べています。成人に達したとき、この差違がどのような意味を持つのかは明らかではありません。しかし「鉄非補充群の一部の乳児で見られた行動上の差違が機能的孤立化、すなわち自己誘発性虚弱の一因となり、身体・社会環境からの刺激を求め、それを受け入れる能力を制限しているのではないか」と見ています。
鉄非補充群は、

(1)情報処理時間の遅延
(2)人と相互に作用し合ったり養育者の反応を確かめるなどの好ましい情動を示す割合が低い
(3)玩具やテスト道具をすぐに人にあげる
(4)機嫌が悪いときに言葉やものでなだめられる割合が低い
(5)“ハイハイ”の開始時期が少し遅い
(6)体を震わせる割合が高い


などがわかりました。

インタビューで、今回の研究が日本の小児科医のニーズに合うかとの質問に、同教授は「今回の研究対象の乳児は栄養状態の良好な正期産健常乳児であり、結果は他の国の健康な乳児集団にも当てはまりそうだ」とし、「一般に生後 1 年間は、無調製の牛乳を避けるべきだ。母乳哺育を妨げない方法で鉄補充を勧めたい」と付け加えました。
 
今回の研究に登録したのはチリの正期産健常乳児1,657例。鉄欠乏性貧血の乳児は皆無でした。米国小児科学会(AAP)の勧告は、生後12か月まで母乳哺育と鉄補充剤の投与、または鉄強化調製乳の使用を勧めています。研究は、鉄補充群の乳児がこの勧告に沿って鉄補充を受けるよう計画されました。
 
先行研究の検討によると、これまで乳児期の鉄欠乏と行動・発達上の遅れとの因果関係はエビデンスがはっきりしていませんでした。ロンドン大学のSally Grantham-McGregor博士は、このテーマの包括的レビューをJournal of Nutrition(2001; 131: 649S-668S)に発表。同大学のStuart Logan教授はBMJ(1999; 318: 697-698)のレビューで「結論はまだ出ていない」とし、「乳児期鉄補充と小児期鉄欠乏性貧血の鉄剤治療の双方について、大規模臨床試験が緊急に必要だ」と述べています。

▼途中で研究デザインを変更
 
今回の研究は当初、二重盲検ランダム化試験として計画されました。1991〜96年、チリ・サンティアゴ近郊の労働者地域に住む乳児を鉄12mg/L含有調製乳(高用量鉄群)か鉄2.3mg/L含有調製乳(低用量鉄群)にランダム化割り付けし、継続して実施。調製乳の容器は同一としました。生後 6 か月までに牛乳か調製乳を飲み始めた乳児のみが登録されました(寄生虫病はほぼ皆無であった)。 1994年中ごろ、研究デザインに変更が加えられた。
理由は、

(1)地域の母乳哺育率が上昇した
(2)低用量鉄群は高用量鉄群ほど鉄欠乏状態が改善しなかったものの、実際に鉄欠乏性貧血を予防した


との理由からです。
そのため、同年中ごろに低用量鉄補充群を鉄非補充群に変え、同時に、人工乳哺育を始めていなかった乳児の登録を開始しました。この時点で、乳児の分布状況に変更を加えるべく、一定量の牛乳か調製乳を飲んでいた乳児、ほぼ母乳哺育のみの乳児をそれぞれ 1:3 、1:2 の割合で鉄補充群と鉄非補充群に割り付けました。
 
全乳児のデータを含めるとともに、健康な正期産乳児における鉄欠乏性貧血予防が行動・発達に与える影響の評価という当初の研究目的に最もかなうようにデータの統計学的解析を慎重に行いました。実際には、予備解析で高用量鉄群と低用量鉄群の間に12ヶ月時の発達・行動アウトカムに差が見られなかったことから、両群を 1 つの鉄補充群にまとめ、鉄非補充群と比較しました。
 
予期していなかった研究デザインの変更によって、当初計画していた純然たるランダム化比較試験ではなくなったものの、研究は方法論的にいくつかの点で以前の研究を超えています。サンプルサイズが他のどの研究に比べてもかなり大きく、行動・発達評価がより幅広く行われ、さらに治療前で鉄欠乏性貧血と行動・発達状態の評価がなされ、家族背景についても詳細な評価が行われました。

▼最初は鉄非補充群が優位
 
鉄非補充群では発達、気質、母乳哺育、初期のヘモグロビン値、母親の抑うつ、家庭環境からの刺激などの項目で、やや優位に立っていました。また、非常に熱心に母乳哺育も行われていました。鉄非補充群では出生体重が50g重く、試験登録時も体格がより大きく、母親には少しだけ扱いやすく情緒が安定していると思われていました。しかし研究終了時、鉄非補充群は認知処理と行動、運動機能のスコアが鉄補充群を下回っていました。
 
すべてのアウトカムを分析すると、鉄補充群の乳児はテストの総スコア以外のあらゆる項目で、鉄非補充群より成績が上回っていました。生後1ヶ月時に鉄欠乏性貧血が認められた乳児は鉄補充群3.1%、鉄非補充群22.6%でした。
 
もちろん、インドやインドネシア、ハイチなどの国々に今回の研究結果をどのように適用するかは結論が出ていません。Lozoff教授らは「今回の研究対象と比べると、世界の乳児の多くは健康・栄養状態が劣ることに注意すべきだ。健康状態の劣る乳児の間では鉄補充の効果に違いが見られるかもしれない」としながらも、「健康な正期産児が生後 1 年間の鉄補充から利益を得ることを今回の研究は示している」と結論しています。

 

>>公園の土や砂 -鉛で汚染-


▼東大など関東で調査−車の排ガスで蓄積

80年代中ごろまで自動車の排出ガスに含まれていた鉛が、街なかに点在する都市公園の土や砂場に積もり、現在でもその汚染が深刻な状態になっていることが、東京大学と国立環境研究所の研究で分かりました。汚染度の高い公園で幼児が遊んだ場合、許容量に匹敵する量を体内に吸い込む恐れもあり、研究者はすぐに健康被害が現れる数値でないとしながらも、全国的な調査や対策の必要性を指摘しています。

同大大学院環境学専攻でミャンマーから留学中のニェン・ニェン・アウンさんと吉永淳助教授(環境保健学)、同研究所の田中敦主任研究員らが、02年3月〜6月に関東地方の公園25か所、46地点から土や砂場の砂を採り、鉛の量を分析した所、手に付きやすい粒径0.15ミリ未満の土砂で、平均46.7ppmの鉛を検出。入れ替えやかき混ぜをしている砂場の砂(14地点で平均25.4ppm)よりも、公園内の表土(32地点で同67.3ppm)の方が濃度が高い結果が出ていました。

全サンプルのうち、表土の6サンプルが150ppmを超え、最高249ppmの地点もあり、土壌汚染対策法では、鉛の含有量が基準値の150ppmを超えた場合、汚染度の除去などの対策が必要としています。今回、調査は鉛を土から抽出する際に、国が指定した薬剤より強いものを使ったため、1〜2割程度高い数値が出ている可能性はあるといっています。

国は基準値をつくる際、幼児が汚れた手をなめたり、土ぼこりを吸い込んだりして1日0.2gの土が体内に入ると想定。研究グループは、6歳前後の幼児(体重20kg)が汚染度の高い公園で毎日遊んだ場合、世界保健機構(WHO)が定めた1週間あたりの許容量の8割に達するとしました。
さらに、検出した鉛を原子レベルで解析したところ、20年〜30年前でガソリン添加剤に使われた鉛化合物と一致したため、排出ガスに含まれる鉛化合物が降り積もったと結論づけました。

吉永助教授は「すぐに危険なレベルでないが、身近な場所で乳幼児が鉛の汚染にさらされやすくなっている」とし、交通量が多い都市部を中心とした全国調査や汚染度の高い表土や砂の取り換えなどが必要としています。

(2004年2月1日朝日新聞掲載)


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