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イタイイタイ病の原因で知られ、
腎機能障害や重症の骨軟化症を引き起こすカドミウム
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中毒症状として、疲労、高血圧、鉄欠乏性貧血、無臭覚症、歯の黄化、出生児の体重過少、過カルシウム尿症、背中下部と脚の痛み、低リン酸血症、リウマチ性関節炎などがあります。
また、神経にも作用し、大量殺人犯の毛髪から、最高値のカドミウムが検出された例もあります。
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| ■カドミウムとは |
カドミウムは、亜鉛の鉱石に多く含まれるもので、鉄や銅のメッキ、黄色の塗料、充電式電池など用途の広い重金属。カドミウムは、鉱山や精錬所など人の活動によって環境中へ排出されたものやいろいろな原因により河川の底に蓄積されたものなどが、水田の土壌に蓄積し、農作物を介して人の体内に蓄積されていきました。
水田などの土壌に蓄積されたカドミウムは、お米などの作物に含まれ、その作物を食べた人の体内へ蓄積されていきます。また、食器やその他のメッキ製品に含まれているため、食品に溶出してくる恐れがあります。カドミウムや鉛などの重金属は、もともと人体にないものなので、体内に入っても代謝できず、蓄積され、発ガンなどの有害な症状を起こすことが多いといわれています。
その顕著な事例が富山県神通川流域で発生したイタイイタイ病です。このイタイイタイ病は、鉱山活動に伴って排出されたカドミウムが米に蓄積し、それが体内に摂取され発病しました。特に女性は男性に比べて骨を溶けにくくする男性ホルモンが少なく、また妊娠している場合には、自分の骨を溶かして胎児の骨を作るため、女性患者が多いのです。
汚染源は、アルカリ乾電池、合成樹脂製品、自動車タイヤ、焼石炭粉塵(セメントや石炭)、ベアリング、金属加工や電気メッキなどの工場の排水のほか、それらに汚染された魚介類、お米、排気ガスなどです。また、タバコの煙にもカドミウムが含まれており、喫煙者でなくても、喫煙者の近くで煙を吸ってしまうと当然その危険性は高まります。
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| ■カドミウムによる健康障害 |
カドミウムによる健康障害は、大腿部、腰、肩、背中などの関節の痛み、リューマチに似た疼痛、腎臓障害が起こります。
腎臓は、尿を作るところで尿のもとをろ過して、必要なもの(タンパクとかカルシウム)を再吸収しますが、カドミウムの障害で、再吸収ができなくなります。つまりカルシウムを再吸収できずにどんどん捨ててしまうことになるのです。そして骨量低下…骨軟化症になると、くしゃみをするだけでも胸骨や顎の骨が折れてしまうくらい骨がもろくなってしまい、骨の変形や骨の折れる痛みで「イタイイタイ」と泣き叫ぶイタイイタイ病になり、徐々に衰弱し、やがては死にいたるのです。
カドミウムは人の場合、体内のカドミウム量は30歳までは年齢にほぼ比例して増え、40歳付近で一定となります。母体のカドミウム被爆により、出生体重が減少するといわれています。
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急性中毒による症状 |
慢性中毒による症状 |
頭痛、脱力感、血尿、
気管支炎など |
肝臓・腎臓障害、嗅覚低下
骨組織の損傷
(骨軟化症/イタイイタイ病)など |
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過剰蓄積による
健康障害 |
臭覚の喪失、水様鼻汁、咳、息切れ、嘔吐、腹痛、くしゃみ、めまい、発熱、
易疲労感、体重減少、食欲不振、むくみ |
主な摂取源 |
米などの穀物類、魚介類、野菜、土壌、アルカリ乾電池、タバコの煙
合成樹脂製品、自動車タイヤ、電気メッキなどの工場排水 |
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| ■蟹みそなどに高濃度 |
水産庁は2003年5月2日、人体に有害な重金属であるカドミウムが水産物にどの程度含まれているかの調査結果をまとめました。軟体動物の内臓や塩辛類で高い濃度が検出されましたが、同庁は「健康面への影響はまずない」としています。アワビやスルメイカの内臓・毛ガニのみそなどで平均濃度が7.35ppm、塩辛類で1.66ppmと、国際食品規格制定機関のコーデッックス委員会が安全基準として検討中の1.0ppm(ppm=1/100万)を上回りました。1.0ppmを基準とした場合、体重50kgの人が1日に摂取できるカドミウムの摂取量は50マイクログラム(1マイクログラム=1/1000mg)。
厚生労働省の研究所による調査では、日本人が1日に食品から摂取するカドミウムの量は約6割に相当する29.3マイクログラムで、うち魚介類からの摂取量は11%程度のため、同庁は「平均的な食生活を送っていれば健康への影響はない」としています。ただし、コーデッックス委員会の基準案は軟体動物の可食部のみが対象で、内臓やその他の魚介類は除外されています。
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可食部 |
濃度ppm |
| 魚類 |
0.01 |
| 甲殻類 |
0.07 |
| 軟体動物 |
0.17 |
| 棘皮動物 |
0.09 |
| 軟体動物・甲殻類の内臓 |
7.35 |
| 塩辛類 |
0.66 |
(2003.5 水産庁「水産物に含まれるカドミウムの実態調査」より)
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▼水産庁「水産物に含まれるカドミウムの実態調査結果について」はこちら
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| ■日本人のカドミウム摂取量 |
厚生労働省の研究機関である国立医薬品食品衛生研究所は、1977年度から毎年、日常食の汚染物質の摂取量調査を行っています。2001年度の調査結果によれば、日本人の日常食からのカドミウムの1日摂取量は、29.3μgと、この10年間ほとんど変わっていないそうです。
また、このカドミウムの摂取量をFAO/WHO合同食品添加物専門家会議が定めたカドミウムの暫定耐容摂取量(人の体重1kg当たり1週間7μgまで)と比較すると、人の体重を50kgとした場合、食品からのカドミウムの摂取量は暫定耐容摂取量の約6割に当たります。
わが国の対策としては、農林水産省では、昭和45年から0.4ppm以上1.0ppm未満のお米(玄米)を農家から買い上げ非食用に処理したり、お米(玄米)のカドミウム濃度が1.0pm以上となる水田は、汚染した土を入れ替える客土工事や住宅地への転用などの土壌汚染対策が行われています。また、土壌の汚染が進行しないように、鉱山などからのカドミウムの排出を抑制する規制が取られています。さらに、お米(玄米9のカドミウム濃度が0.4〜1.0ppmの水田には、出穂時期に水田の水を張ったままにすることや石灰等を用いて土壌のpHを中性にすることにより、水稲のカドミウム吸収を抑制するといった営農技術対策が行われ、現在その普及に努力をしているところです。
▼厚生労働省「食品中のカドミウムに関する情報」はこちら
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